2019.02.22 Friday 18:55

主観と客観


 世の中の出来事について、こうなるだろうとかこうなって欲しいが主観で、こうだが客観である。この2つの区別を忘れ、外に対しても内においても、主観が客観を圧伏するのが安倍政治である。
 内では、統計のずさんな調査が問題となっている。医者が血圧などの数値を正確に測定する意欲を失ったら、医療は成り立たない。統計をなおざりにする政治家や官僚は、日本社会や経済の病気を悪化させることに加担している。文書改竄、働き方改革の際のデータ捏造から統計のごまかしは一続きの腐敗である。
 外では、ロシアとの北方領土交渉で、主観に引きずられる政策論議の愚かさが浮き彫りになった。安倍首相の訪ロ直前のロシア外交関係者の発言を見れば、日本に譲歩する可能性は低いことは明らかだった。しかし、政府もマスコミの多くも、安倍首相とプーチン大統領の親密な関係が事態を打開するトップダウンの新方針をもたらすと根拠のない期待をまき散らした。しかし、国内のメディアはコントロールできても、大国ロシアの首脳には安倍首相の主観的願望は通用しない。
 内でも外でも、自分たちにとって不都合なものであっても事実を直視し、冷静に理解することは、何よりジャーナリズムの使命である。権力を恐れず、事実を伝えるという原点に戻ってもらいたい。

東京新聞 1月27日

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